• 2025.12.15
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にほんまつDMO 活動レポート (令和6年度版)

~観光の力で、私たちの二本松をもっと元気に~

 

日頃より、一般社団法人にほんまつDMOの活動にご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。 にほんまつDMOは、観光を通じて地域を活性化し、市民の皆様が誇りに思えるまちづくりを目指して活動しています。

令和6年度(2024年度)、二本松市の観光客数は324万6千人となり、前年から約20万人増加しました 。この賑わいを地域の活力につなげるため、私たちが取り組んだ主な活動と成果をご報告いたします。

  1. 観光の動きと二本松市の現状

【活動の背景】

新型コロナウイルスの影響が明け、2024年は日本の観光業が大きく回復した1年でした。

  • 国の状況: 訪日外国人旅行者は過去最多の3,686万人(前年比約1.5倍)となり、国内旅行の消費額も過去最高を記録しました 1
  • 福島県の状況: 県全体の観光客数は約5,392万人と増加し、特に台湾からの旅行者を中心に外国人の宿泊数が過去最多となりました 2
  • 二本松市の成果: 「菊人形」「提灯祭り」などの主要イベントが盛況だったほか、春の霞ヶ城公園や大山忠作美術館への来場者が大幅に増え、市全体の観光客数は前年より約20万人多い3246千人となりました 。
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  1. 地域の魅力を楽しんでもらうイベント・企画(誘客事業)

地域資源を活用し、市内を巡ってもらうための企画を実施しました。

スイーツで地域をPR「二本松おかしdays

  • 内容: 「和菓子の日」に合わせ、市内菓子店の魅力を広めるイベントを開催しました。本年は名称を「二本松おかしdays」に改め、2日間の開催としました 。
  • 成果: 20店舗にご協力いただき、和菓子・洋菓子の魅力を発信しました 。

親子で楽しむ「空飛ぶランタンフェスティバル」

  • 内容: 安達ケ原ふるさと村にて、二本松青年会議所主催の「福幸祭」と同時開催しました 。
  • 成果: 小学生以下約100名が参加し、新聞にも取り上げられるなど高い宣伝効果がありました 。

市内を巡る「デジタルスタンプラリー」

  • 内容: 春の桜の時期(4月)に、JAF(日本自動車連盟)と連携してスマートフォンを使ったスタンプラリーを実施しました 。
  • 成果: 参加者は996となり、一昨年の春(852名)や前年の秋(389名)を大きく上回る結果となりました 。

その他の周遊・食のプロモーション

  • 駅からハイキング: JR東日本と連携し、駅から駅へ歩きながら菓子店などを巡るコースを企画しました 10
  • ざくざくウイーク: 郷土料理「ざくざく」を知ってもらうため、市内6飲食店でメニュー提供を行いました(11月) 。
  • まち歩きカード: 市内のお店(24店舗)を紹介するカードとマップ「にほんまつぶらり探訪」を作成し、街歩きを促進しました 12
  • 体験プログラムの見直し: 「じゃらん」等で紹介している市内16の体験プランの内容や価格を適正に見直しました 。
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  1. 「二本松ならでは」の商品開発と販売

地域産品の販売や、歴史ファンのためのグッズ展開で収益と話題作りを行いました。

岳温泉×日本酒コラボ 「肌とうじ」の展開

  • 内容: 市内4つの酒蔵と岳温泉をPRするために開発したフェイスパックです。
  • 成果: 令和6年度はセット3,000個、バラ8,000個を追加製造し、42の事業者で販売いただいています 。
  • 販売数: 4蔵セットが2,517個売れるなど好調で、令和7年度に追加製造の予定です。

歴史・お城ファンのための限定グッズ

にほんまつ城報館などに訪れるファン層に向けた商品を強化しました。

  • 城カード: 二本松霞ヶ城のカード(1枚350円)を城報館限定で販売し、723の実績がありました 。
  • 御宿場印: 奥州街道の宿場町を巡るスタンプ企画で、二本松宿の印を170販売しました 。
  • その他: 浮世絵戦国武将印(191枚)、登城記念ファイル(33枚)、提灯祭りパッケージの玉羊羹(350セット)などを販売しました 。

菊人形の使用済み菊の再利用

  • 井上窯と協力し、菊人形の菊を「釉薬(ゆうやく)」として再利用した焼き物(ぐい飲み)の試作を行いました 。
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  1. 情報発信と受入環境の整備

観光客に必要な情報を届け、快適に過ごしてもらうための窓口業務です。

情報発信(WebSNS・紙媒体)

  • SNS: ホームページやSNSをほぼ毎日更新し、フォロワー数が増加しています(Facebook 914人、Instagram 777人など) 。
  • グルメ情報: 好評だったランチマップを再編集し、「カンパイ二本松!」として発行しました 。

二本松駅観光案内所の運営

  • 利用状況: 全体利用者は8,166人で前年より約6%減少しましたが、外国人観光客への案内は145名(前年98名)へ増加しました 。
  • 課題: 切符の買い方などJR業務に関する問い合わせが多く、本来の観光案内に支障が出ないよう、今後もJR側へ働きかけを行います 。

レンタサイクル(貸自転車)

  • 利用状況: 年間314件の利用がありました。猛暑や雪、案内所利用者の減少等の影響で前年より81件減少しています 。
  • 体制: 電動アシスト自転車7台を配備し、消毒等の衛生管理を徹底しています 。
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  1. 二本松の魅力を全国へ「おもてなし二本松少年隊」
  • 活動内容: 小学生から大人まで8名の隊士が所属し、週2回の練習(殺陣やダンス)でスキルを磨いています 。
  • 主な出演: 市内の桜祭りや菊人形での活動に加え、仙台市、山形県米沢市、南相馬市、横浜市のイベントなどに出演し、二本松をPRしました 。
  • 成果: 出演料等の収入を得ながら活動し、SNS(Facebookフォロワー938人等)での発信力も高まっています 。
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  1. 関係団体との連携・協力

単独ではなく、市や他団体と協力して大きな効果を目指しました。

  • にほんまつ城報館との連携: 事務局が館内にある強みを活かし、甲冑着付け体験や夏祭りイベントへの協力、限定グッズ販売を行いました 。
  • 岳温泉との連携: 岳温泉旅館協同組合等のプロジェクト(観光庁事業等)に協力し、安達太良山エリアの観光戦略を共に検討しました 。
  • 県外でのPR: 浅草寺で行われた物産展で甲冑体験を行い、2日間で146名に体験していただきました 。
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📬 これからの活動に向けて

令和6年度は、イベントや商品開発を通じて多くの賑わいを生み出すことができました。 今後は、回復傾向にあるインバウンド(訪日外国人)への対応をさらに強化するとともに、駅周辺の活性化や、より使いやすいレンタサイクルの環境整備など、課題解決にも取り組んでまいります 。

「観光で、二本松をもっと元気に。」 市民の皆様におかれましても、引き続きにほんまつDMOの活動への温かいご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人にほんまつDMO

(事務局:二本松市歴史観光施設「にほんまつ城報館」内)

 

【ご報告】地域の観光まちづくりの成果と今後の目標について

~私たちが目指す「住んでよし、訪れてよし」の地域づくり~

私たちDMO(観光地域づくり法人)は、地域の皆様と協力しながら、観光を通じて地域の稼ぐ力を引き出し、地域の活性化に取り組む組織です。

この度、私たちの活動が地域にどのような効果をもたらしたのか、その成果(実績)と今後の目標についてご報告いたします。

  1. 私たちが大切にしている「4つのものさし(KPI)」

私たちは、活動の成果を測るために、国(観光庁)が定める4つの指標を「重要業績評価指標(KPI)」として設定しています。これらは、単に観光客を増やすだけでなく、地域にお金が落ち、満足していただき、また来てもらうための重要な目安です。

  1. 旅行消費額:観光に来た方が、宿泊・飲食・お土産などで地域に落としたお金の総額です。
  2. 延べ宿泊者数:市内の宿泊施設に泊まった方の総数です。
  3. 来訪者満足度:「この地域に来てよかった」と感じていただいた方の割合です。
  4. リピーター率:「またこの地域に来たい」と思って再訪してくれた方の割合です。
  1. 活動成果と今後の目標(2022年~2027年)

これまでの実績(2022~2024年度)と、これから目指す目標(2025~2027年度)は以下の通りです。

特に2024年度(R6)は、多くの項目で目標を大きく上回る成果が出ています。

※( )内の数値は、そのうちの「訪日外国人旅行者(インバウンド)」の実績および目標です。

地域で消費された金額(旅行消費額)

【単位:百万円】

観光による経済効果を示す指標です。2024年度は目標を大幅に達成し、地域経済への貢献が高まっています。

年度

2022 (R4)

2023 (R5)

2024 (R6)

2025 (R7)

2026 (R8)

2027 (R9)

目標

17,378

17,738

18,234

18,744

19,250

19,770

実績

17,420

16,272

57,289

(外国人)

(21)

(65)

(342)

(―)

(―)

(―)

宿泊された方の人数(延べ宿泊者数)

【単位:人】

地域に滞在していただくことで、より深い魅力を知っていただくための指標です。外国人観光客の宿泊数も急増しています。

年度

2022 (R4)

2023 (R5)

2024 (R6)

2025 (R7)

2026 (R8)

2027 (R9)

目標

217,000

221,103

225,525

230,035

236,936

244,044

実績

140,532

228,366

309,681

(外国人)

(525)

(1,603)

(8,542)

(―)

(―)

(―)

観光客の満足度(来訪者満足度)

【単位:%】

アンケート等に基づく「非常に満足・満足」と答えた方の割合です。質の高いおもてなしにより、満足度は年々向上し、2024年度は目標をクリアしました。

年度

2022 (R4)

2023 (R5)

2024 (R6)

2025 (R7)

2026 (R8)

2027 (R9)

目標

84

84

85

86

87

88

実績

61

79

88

何度も訪れてくれる方の割合(リピーター率)

【単位:%】

再びこの地を訪れてくださった方の割合です。

※2023年度以降、新たな客層(初めて訪れる方)が急増したため比率は変化していますが、目標値に合わせて順調に推移しています。

年度

2022 (R4)

2023 (R5)

2024 (R6)

2025 (R7)

2026 (R8)

2027 (R9)

目標

84

84

44

45

47

49

実績

84

46

46

  1. まとめと今後の方針

ご覧いただいた通り、2024年度(R6)は、多くの皆様のご協力により、旅行消費額や宿泊者数が飛躍的に伸び、特にインバウンド(外国人旅行者)の回復と成長が顕著に見られました。

今後は、増えたお客様に「また来たい」と思っていただけるよう、満足度とリピーター率のさらなる向上を目指し、以下の点に力を入れて活動してまいります。

  • 地域の魅力磨き上げ: 私たちの町ならではの体験や食の魅力を発信します。
  • 受入環境の整備: 国内外のお客様が快適に過ごせる環境を整えます。
  • 住民の皆様との連携: 観光の恩恵が地域全体に行き渡る仕組みづくりを進めます。

引き続き、地域の皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

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