• 2023.2.16
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二本松のやまと絵師 荻生天泉の魅力たっぷり

 「二本松のやまと絵師 荻生天泉」展が17日から二本松市民交流センター3階にある市民ギャラリーで開かれます。2011(平成23)年に市歴史資料館で展示会を開いていますが、その後の市収蔵作品を中心に公開します。26日まで。NPO法人まちづくり二本松主催、市教委の共催。

荻生天泉の作品を集めた展示会

 1882(明治15)年、東和地域の神官の家に生まれ、安積中から東京美術学校(現東京芸術大)に進んで橋本雅邦(狩野派)に師事。緻密な時代考証を加えた歴史画を手掛け、多くの大作を神社仏閣に奉納しています。一方で、勝田蕉琴(棚倉町出身)らとともに福陽美術会の創設に奔走するなど本県日本画の普及、向上に尽力しました。

 「雪山」「白衣観音」「りんどう(紫式部)」など新規収蔵を含む本画15点、「慈光(白水阿弥陀堂為)」などの下図11点のほか、愛用品の万古焼茶器、自ら絵付けした菓子器、内扉に東京大空襲被害の記述が残る小箪笥などが展示されます。特に「花の宴」「紅葉の賀」は本画と下図を見比べることができ、下図は驚くほど繊細な線が確認できます。  時間は午前9時30分~午後5時。月曜休館。入場無料。問い合わせは同センター(電話0243-24-1215)へ。

「白衣観音」                  
「雪山」            
「松風入夜琴」                 
繊細な線が1本1本描かれている(「松風~」の部分)
▲ 「花の宴」(左)と「紅葉の賀」。下図と見比べることができる ▼
福島県立美術館に収蔵される「霊夢」(左写真)の下図
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