• 2022.5.13
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生誕100年、大山忠作の世界と人に浸る

 大山忠作生誕100年を記念し、大山画伯の人そのものに触れることができるような常設展「描かれた動植物~幽玄・華麗な姿を留める」が二本松市の大山忠作美術館で開かれています。9月25日まで。

 人物画で知られる大山画伯ですが、5月5日生まれということもあり「請われるままに何となく鯉を描くようになったが、その形態、色彩が微妙で画心を動かされる。私なりの鯉が描けるよう工夫している」と、因縁を感じながら制作に取り組んだ様子がうかがえ、鯉を描いた大作を続けて日展に出品しています。さらに鯉だけでなく、季節の移ろいや目の前の動植物の姿に惹かれては独特の味わいと華やかさで「大山ワールド」を表現しています。

鯉を描いた作品が同時に鑑賞できる会場

 会場では鯉をモチーフにした日展2作品が並び、同時に鑑賞できるほか、何か語り掛けているような金龍と呼応しているような白い鳳凰を描いた「日章龍鳳図」、昭和30年代に制作した「童子讃」「鶴」など幅広い作品に出合えます。戦時中のスケッチなど初展示の作品や小学校時代の表彰状、写真も展示しています。

 開館時間は午前9時30分~午後5時。入館料は一般410円、高校生以下210円。毎週月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは大山忠作美術館(市民交流センター3階、電話0243-24-1217)へ。

ダイナミックで繊細なタッチの「日章龍鳳図」
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